秦神社は、長宗我部家ゆかりの地、
高知市の長浜にあります。
ここにはちょっと知られた地酒「酔鯨」の醸造所もあり、
また、海に近いところから、船乗りさんも多いところです。
長宗我部家の中興の祖元親は、
この地で戦勝祈願をしています。
秦神社は、元親の末弟親房から十二代に当たる
弥九郎重親が、池神蔵に「奉願書」を出し、
建立が許されたものです。
「秦」の名がつけられたのは、長宗我部家が
秦の河勝の末裔であることから、
秦家の神社としたかったためでしょう。
日本全国を見渡しても、「秦神社」と称するところは
見当たりません。
また、秦家は世阿弥(秦元清)を生んでいることや、
四天王寺の楽人、猿楽の徒も秦河勝を
祖としていると言われ、芸能につながる家系です。
そうしたこともあり、秦神社は芸能ゆかりの神社
として位置づけることもできます。