家紋について、考えるとき、
古い紋は帆掛け船とか、慈姑がある。
一般的には、カタバミで、それは七カタバミと、一葉のカタバミ
の二種があって、よく七つカタバミが、今好まれて使われているが、
我が家の紋付などは、一葉のカタバミが使われていたし、
古い墓のものも一葉だった。
七つのカタバミは、ごくごく儀礼的な使い方をしていた
のではないだろうか。
たとえば、豊臣秀吉に会うときとか。
もう一つ、カタバミの花の紋がある。
これは、姫君とか、女性用として使われていたと思う。
小さい5弁の花の紋で、花芯も5つある。
この紋に出会ったのは、
徳島の阿波大野に行った時のことだ。
この阿波大野には後世(ごぜ)神社があって、
その神社には顕節姫命(あきふしひめのみこと)が祭られている。
その祭神は、盛親の室で、信親の娘である。
その神社に残されていた、盛親の室が所持していたといわれる
三枚の鏡の一つに、カタバミの花の紋が刻まれていた。
うちには女紋で、カタバミの花があるということを聞いていた
記憶があるので、今回高知の家に帰った際、探して、実証してみたい。
なかなか瀟洒でよい紋である。
その盛親の室は、阿波大野のちで亡くなったという伝説が土地には
残っていて、今年の5月5日にその家臣たちの供養碑が造られた。
地元の方々の大変なご尽力によってできた。
写真はその供養碑です。